本当は苦しいはずなのに、どうして人は無理に壁をつくるんだろう。 本当は助けて、っていうSOSなのかな。 「でも、香鈴はちゃんと好きなんでしょ?」 「……わかんない」 「香鈴は、スキー旅行行くって言った彼を信じたんでしょ?人を信じるなんて、簡単にできないよ。『好き』だから、信じたんだよね?」 私はすうっと深呼吸をした後で、香鈴をまっすぐみつめる。 「……そう。好きだったよ、ちゃんと」