もちろん、小春に初恋の相手になってもらおうだなんてことは考えてない。 ただ、こうやって抱きしめたいんだ。 最初は苦手だったピアノがこんなに上達したのは、あの初恋の人のおかげだから……。 ─────すばる……。 サクラが意味もなくつぶやいた。