王子様の召使い?!

ちがうんです!よく見て!わたしがくっついてるんじゃなくて、希輝くんが無理矢理っ!!(泣)



「あぁ、こいつ、特別枠だから。今日から俺の召使い」



「ふ~ん、そうなんだあ。お名前は?」



瑠花さんはくるりとした大きな瞳でわたしの方をみた。…かわいい人。



「立花鈴香です。初めましてっ」



「鈴香ちゃんか~。あたしは鈴村瑠花(スズムラルカ)だよ~。鈴繋がりだ!」



アハハッと笑う瑠花さんは本当ににかわいい。ただ―――



ちょっとお化粧と香水がきつい、かも。分かんないけど。希輝くんはなにもいわないのかなぁ。



「ねえ、鈴香ちゃん。分かんないことあったらなんでも聞きなよ~?この業界は、誰かに教わらないと染み付かないことばっかだからっ」



「へっ?!瑠花さん、使用人なんですか?!」



「そう、一応ね♡ 歓談会は階級とか関係ないから、制服着てないの。だって、ドレスのほうがかわいいでしょ?♡」



「は、はぁ…」