王子様の召使い？！

「え、えぇ〜では、3人とも揃ったところで簡単に紹介をさせていただきます。彼らはこれからの世界経済を担う、桐島財閥の使用人のたまごです。この場を借りての紹介、どうか温かい心で歓迎を宜しくお願い致します」



司会者がそういうと、会場の人達が一斉に拍手をした。



こんなふうに迎えられるなんて…！これはビシバシ働かなくちゃっ！



「では、左から順に、一言どうぞ」



え、ちょ、まさかとは思ってたけど、一人ずつ話してくパターン？！うわああ、こういうの苦手なんだよなぁ。



「古田陸、高校1年です。まだまだ未熟ですが、精一杯がんばります。宜しくお願いします」



1人目の人が話終えたとき、会場からは拍手がおこる。



―――古田陸？



この名前、どこかで聞いたことある気がする。懐かしいような、遠いような、そんな匂いがする。あれ、でもどこでだろ…？



それにこの人、全然見覚えない。背は高くて、スラリとしている。整った顔だけど、ちょっぴり幼いような、甘い顔。髪だって翔太くんより明るいしふわふわしてる。