王子様の召使い?!

桐島くんはわたしの怯える表情を楽しむかのような顔をしている。



「は、離してくださいっ…!」



夢中で暴れる。でも、びくともしない。それどころか、わたしを掴む腕はどんどんキツくなっていく。



い、痛い。やだ。離してよ。



「ひゃあ…」



桐島くんの唇がわたしの首元を撫でた。くすぐったくて、思わず変な声が漏れる。



「フッ。さっきまであんなに強気だったのに、こういうのには弱いんだ?」



う、うぅ。なんて人だ。わたしが怖がるのをおもしろがってる。楽しんでるよぉぉ…



「やめてくださいっ!バカバカ!こんなことし…っんん?!」



言い終わる前に唇を塞がれた。桐島くんの柔らかい唇が強引に押し付けられる。



熱い。からだ全身が熱を帯びていく。少し強引でトロけるようなそのキスに、頭がおかしくなりそうだ。