「ぐああああ!」



わたしは思いっきりベッドに倒れ込んだ。



まだなんにもしてないのに、使用人さんたちにニコニコしながら(もちろん印象よくするため)お辞儀しただけなのに、なんだかすごく疲れた。



まず、このお屋敷広すぎ!絶対迷子になるよ、うん。自分の部屋にたどり着くだけでも一苦労。



そう言えばこの部屋、何故かわたしの趣味に合っててかわいい家具ばっかだ。



玄関とか廊下を見ると、豪華なものばかり置かれてたのに、ここだけ雰囲気が全然違う。なんだ居心地が良いよ!気に入った!ベッドもふかふかだし♡



大きなまくらに顔をうずくめながらニヤニヤしていると…



―――ガチャッ。



突然、ドアが開く音がしたので、びっくりしてベッドから飛び起きた。



「ちょ、ちょっと!ノックくらいしてくださいよ…!!」