わたしは新人使用人としてこのお屋敷に来たのに、なんでわざわざ様までつけて出迎えてくれるんだ?



ほんとはわたしが頭を下げてご挨拶しないといけないのに。



もしかして、特別枠だから…?



わたしは不思議そうに使用人さんたちを見つめていると、隣りから呆れたような声が聞こえてきた。



「おい、そんなに間抜けズラするな。みっともない」



「ま、間抜けズラなんてしてませんっ!」



「してたじゃん。てか、はやく部屋に行って荷物整理してこいよ。あんたの紹介はその後にしてやるから」



「は、はぁ…」



なんだか状況はよく掴めないけど、とりあえず今は桐島くんに任せよう。あぁ、ちゃんとあの封筒の紙読んでくればよかったぜ、、