王子様の召使い?!

「いっておくけど、わたしはバイト感覚でやるつもりですから!優しさとか愛情とか、そういうのも一切持つませんからっ」



ワガママ王子なんて大ッ嫌いだもん!



「ふーん、愛情ねえ。じゃ、その愛情、俺が芽生えさせてやるよ」



「なっ…!」



桐島くんは余裕そうな顔でわたしを見つめる。綺麗な瞳がわたしを捉えて離さない。



目を逸らす。やっぱり桐島くんの瞳はじっと見ていられない。なんだか、虜になってしまいそうな、そんな気がして。



突然、桐島くんの細くて長い指がわたしの顎をつかんで、ぐいっと上へもち上げた。



「っ…?!」



鼻がくっつきそうなくらい近い距離にある桐島くんの顔。



や、やだ…顔近いよっ…