王子様の召使い?!

思わずうっとりしそうになったとき、耳元から低い声が聞こえた。



「ずいぶん見とれてんじゃん」



~~~っ?!いつからそこにいたの?!



わたしのシートのもうひとつ後ろの席に、桐島くんが偉そうに足を組んで座っていた。



「ちょっと!一体どういうつもりですか?!住み込みとか聞いてなです!!」



桐島くんを思いっきり睨みながら言う。こんな人に思いどうりにされてたまるもんですか!



「うるさいなー。ちょっとは静かにしてろよ」



この状況で静かにできる人なんているわけないじゃん!!こんな目に合わされて…うぅ…



「あんたは お れ の召使い。俺の傍にずっといるんだから、住み込みするのは当たり前だろ。こんな遠い家に住んでてどうする。呼んだときにすぐ来れないだろ?」



な、なにそれ。わたしに四六時中あなたの傍にいろと?!