王子様の召使い?!

ただ気がつくと、真っ暗な部屋の中。背中にはひんやり冷たい壁。



―――目の前には、、



き、桐島くんだ~~~?!



ねえ夏希。わたし、ホントのホンキで逃げ出したいよ。だって、だって、、



き、桐島くんに壁ドンされてる~~~っ!!



頭の中は真っ白。でも顔は真っ青。



どうしたらいいのか分からず、(というか両腕で囲まれて身動きがとれず)桐島くんの表情に目をやる。



パチリと目が合った。綺麗な黒色の瞳をしている。吸い込まれそうなほどに深い瞳だ。



じっと見ていることができなくて、思わず目を逸らす。