後ろから2番目、窓側の桐島くんの席に目を移した。
あ、いない。もう行っちゃったのかな…?
「鈴香、あんたの戸惑う気持ちは痛いほど分かるよ。男子が苦手な鈴香があんなやつにお姫様だっこされて相当びっくりしたと思うけど、やっぱり助けてもらったんだもん。お礼はちゃんと言わなきゃ」
いつになく真面目な声だった。確かに夏希の言ってることは正しい。わざわざ保健室にまで連れてってもらったんだ。お礼も言わないなんて失礼だよね。
なんだか夏希の言葉に勇気が湧いてきたぞっ!
「うん、わたし行くっ!ちょっと怖いけど夏希もいるし、がんばってお礼言うよ!」
そう言って、教室から出ようとしたのに、なぜか夏希は動こうとしない。
不思議に思い、どうしたの?っと首を傾げていると、
「あ、あのさ。言ってなかったけど、実はあたしこれから外せない用事があって、早く家に帰らないとママに叱られちゃうんだ。だから、その…行くのは鈴香ひとりってことで…ごめんっ!」
夏希は両手を顔の前に合わせながら言った。
あ、いない。もう行っちゃったのかな…?
「鈴香、あんたの戸惑う気持ちは痛いほど分かるよ。男子が苦手な鈴香があんなやつにお姫様だっこされて相当びっくりしたと思うけど、やっぱり助けてもらったんだもん。お礼はちゃんと言わなきゃ」
いつになく真面目な声だった。確かに夏希の言ってることは正しい。わざわざ保健室にまで連れてってもらったんだ。お礼も言わないなんて失礼だよね。
なんだか夏希の言葉に勇気が湧いてきたぞっ!
「うん、わたし行くっ!ちょっと怖いけど夏希もいるし、がんばってお礼言うよ!」
そう言って、教室から出ようとしたのに、なぜか夏希は動こうとしない。
不思議に思い、どうしたの?っと首を傾げていると、
「あ、あのさ。言ってなかったけど、実はあたしこれから外せない用事があって、早く家に帰らないとママに叱られちゃうんだ。だから、その…行くのは鈴香ひとりってことで…ごめんっ!」
夏希は両手を顔の前に合わせながら言った。
