王子様の召使い?!

青ざめているわたしをみて、夏希もさすがになにかを察知したようだ。



「え、もしかしてあいつ…例の王子様…とか?」



半信半疑で夏希は聞いてくる。



う、うわぁん。そう…だよ…



わたしは小さく首を縦に振った。



「え〜〜っ!なにそれあんたすごいよ!!これがまさに運命の出会いってやつじゃない?!」



運命っておおげさな。それにあんな人と運命の出会いなんかしたくないよぉぉ、、



涙目になりながら思わず夏希に抱きついた。



「なに、喜ばないの?あの王子様にこんなにもはやく再開できたんだよ。お礼もまだ言ってないんでしょ?」



う、うぅ…そうだけど、でも―――



もう一度、女子に囲まれている桐島くんを横目で見てみると、パチリと目が合った。