王子様の召使い?!

りっくんはいつのまにかわたしの分まで拭き終えていた。



「わっ、ほとんど拭かせちゃってごめんっ」



「全然いいよ。じゃあ、帰ろっか」



「うん!」



電気を消して厨房を出ると、会場には既にだれもいなかった。わたし達は並んで出口まで出る。



すると、出口のドアに人影が見えた。



「希輝くん…?!」



そこには、希輝くんが不機嫌そうに腕を組んで立っていた。



「遅い、俺をここまで待たせるとはいい度胸だな」



ほえ?!待たせたんじゃなくてそっちが勝手に待ってただけでしょ!てかなんで待ってるの?!