王子様の召使い?!

りっくんは自分の分のお皿を吹き終え、さり気なくわたしの分のお皿も拭き始めた。



「わたしはほんとはやるつもりじゃなかったんだけど、希輝くんに無理矢理させられたの!ひどいよね?」



ほっぺを膨らませながら言う。思い出しただけでも腹立たしいよ、まったく。



でも、りっくんはわたしのその言葉を聞いて不満そうな顔になった。



「希輝って、桐島希輝?桐島財閥の跡取りの?」



「そう、クラスメイトなんだ〜」



「ふーん。クラスメイト、か…」



りっくんは思いつめたような顔になる。



「りっくん、どうかした?」



「いや、なんでもない。あ、これもう吹き終わったよ」