王子様の召使い?!

会場はもう人が少なくなっていた。歓談会は自由におひらきできるスタイルらしい。



わたしは丸テーブルに置かれているお皿やグラスなどをせっせとお盆にのせていた。



あっ、そういえば希輝くん、大丈夫だったかな?もしかして、めちゃくちゃ怒ってたらどうしよう…!!またお仕置きとかされちゃう?!うわぁぁ、自分でしといてこの後悔はないよ…



不安で俯きながら歩いていると、だれかとぶつかった。わたしはドサッと尻もちをつく。



「わっ、ごめんなさいっ」



謝りながら上を向くと、使用人の制服を着て、肩くらいの髪をうち巻きに巻いた女の人が立っていた。エプロンの色はブルーだ。



うわぁ、綺麗な人。



すっごく綺麗で、清々しい感じ。大人の雰囲気というか、オーラがすごいよ。



だけどわたしを見るなり、鋭い目つきで睨んできた。



―――ドクンッ。



え…?



こ、この感じ。今まで感じてきた変な視線と同じ、いや、むしろそれ以上の冷酷さを感じる。