王子様の召使い?!

「そうよ。使用人には階級があって、1番上がW(ホワイト)チーム、その次がB(ブルー)チーム、1番下がR(レッド)チームよ。ほら、エプロンとリボンやネクタイの色が違うでしょ?」



厨房をぐるりと見渡してみると、確かにそれぞれ違う色をしていた。



「まあ気にするのは言葉遣いと態度ぐらいで、そんなに変わりはないんだけどねえ。2人は今Rチームだけど、頑張り次第ですぐBチームに上がれちゃうだろうからっ。頑張ってね!」



明美さんはウインクしながら言った。



「「はい…っ」」



わたしと夏希も声を合わせて返事をする。なんだか接しやすそうな人でよかった。



「じゃあ、宮本さんはそこでお皿を洗って。立花さんは向こうでお皿の回収ね」



うぅ、やっぱ別になっちゃいますよね。でも、夏希がいなくても頑張れるようにならなきゃだし!よし!やるぞ〜!



「じゃあ鈴香、また後でね」



「うん、がんばろっ」



わたしは夏希に手を振り、厨房をあとにした。