私は、すぐに更衣室を飛び出して、トラックに飛び乗った。

「はぁ…。」
一人の空間には入れて…心からホッとしている自分がいる。
やっぱり…気を使ってるんだな…思っている以上に…。

「お前…何ため息ついてんの?」
「…え?」
私は、うっかり気を抜いたまま振り返った。
声をかけてきたのは…窓に掴まっている、山科だった。

「…別に。」
私は、すぐに目をそらした。見つめていたところで…希と重なって苦しくなるだけだから。

バタンッ バン!!
「お前…荷物くらい…自分で運べよ!!先輩にやらせるか?普通。」
はいはい…すみませんね!!!!

「すみません…。」
私の社交辞令に、何故か山科はキレ始めたた。
「お前、謝る以外に言えねぇのかよ!!
いちいち『すみません』しかいわないでさ!!そういうの…ムカつくんだよ!!」

そこまで言われたら…落ち着いてもらうために謝る外思い付かないんだけど…。
これ以上謝ると本気で殴られそう…。

私は黙々と考え込んでいた。その行動は…山科には無視に見えたみたいで…。

「てめぇ…良い根性してんだな、あ゛!?」

ヤバ、本気で怒らせた…。
「…すみません…。」
私は言ったあとに後悔した…。
この言葉が山科の怒る原因になっていたのに…わざわざ、言ってしまったんだから。

ガシッ
山科は強く私の片衿をつかんだ。
ビーー!!
私は、着替えの時に慌てていたのもあって…ジャンバーの下の服は止めずに着ていた。それを…よりによって今思い出して…つい…ジャンバーのファスナーを押さえた。