ジリジリと、距離を詰めてくる男の子。 「ふふ!俺、あんた好き。」 「へっ?!」 つい、間抜けな声が出てしまった。 「俺と……」 《桜鈴高校駅……》 タイミング良く、電車のアナウンスが鳴った。 「降りよ。」 「う、うん。」 同じ高校の人が、ジロジロとわたし達のことを見ているのは、気のせいではない気がする。