チリチリチリチリ……


「うーー……ん。」



朝、6時30分。


小学生の頃から、決まった時間に起きる。


少し、眠いけどね…



「はぁ…」


何故か、朝からため息が出てしまうのは、今日が高校の入学式だから。

そして、入試1位の人が、新入生挨拶をやるのだか、全てを勉強に捧げてきた私が、1位ではなかったのだ。


そのショックは、計り知れないほどだ。

ハンガーにかけられた、新品の制服は太陽の光に反射して、輝いているように見える。


「あ…眩しい。」


寝起きの目には、あまり良くない。