オレンジジュース



「ほんとにっ!?♥︎嬉しい!
だって里香、上本くんの事ずっと見てたでしょ?
だから好きになっちゃったのかなって。よかったぁ。私頑張るねっ!」


すっかり気分が良くなった亜樹は、私の手を掴んでそそくさと教室を出た。





高校に入ると自然に恋ができるってずっと思ってた。

だけど、違ったんだね。



まさか親友と同じ人を好きになるなんて。



「ーか、りかっ!」

そんな事を考えていたら、私たちはクレープ屋の前まで来ていた。



「あっ。ごめん亜樹。…ちょっと用事思い出したから帰るね!」



今は亜樹とのんびりクレープを食べる事なんて、到底出来なかった。


「ちょ、里香??」


慌ててる亜樹を1人残して、私は猛ダッシュで家へと急いだ。