永遠のヒーロー

「何してんだよ 早く入れよ」


「何で体育館?」


雅紀は私に返事しないまま中に入っていった


体育館の中は静まりかえっていた


薄暗くてちょっと怖い


「お前さキャプテン頑張ってたよな」


「まぁね」


この体育館にもたくさんの思い出がある


「お前の声運動場まで聞こえてたぞ」


雅紀が笑いながら言った


「笑わないでよ あのときは必死だったの」


この場所…


私は舞台に繋がる階段に座った


「美里さいつもそこに荷物置いてたよな」


「何で知ってんのよ」


「運動場からよく見えるんだよ」


この階段は私の思い出の場所


あの階段だけは人が通らないんだよね


私は奥の方を見た


目線の先には教官室がある


そのためだけにここに荷物を置いて自分の場所にしたんだ