「ねぇ… 葵… 1人で抱えないで… 私がいるよ!」


私にできることは慰めることじゃない


一緒に悩みを抱えてあげることだ


「美里… ありがとう…」


葵は私に抱き付いてきた


私も自然と涙が溢れて


少しだけあった距離がグッと近づいた気がした


「こちらこそありがとう 話してくれて これからゆっくり進めばいいよ そしたらいつかまた大切な人に出会える」


いつか大切な人に…


私も会えるかな…


先生以上に大切な人に


「うん!」


葵はまたいつもの笑顔に戻った


やっぱり笑った顔はよく似合う


葵の過去はとてつもな苦しいものだった


けどこれからは2人で頑張っていこう


葵が愛した龍くんの分も


全力で生きなきゃね!