永遠のヒーロー

「もう、ついて来ないでよ!」


雅紀はずっと後ろにいる


「仕方ないだろ家がこっちなんだから」


だからって一緒に帰るとか…


「てかさー、今日何かあったのか?」


雅紀は私の顔を覗きこんだ


何でわかんのよ


こいつエスパー?


「うーん… よく考えたら葵のことあんまり知らないなって思って…」


気付いたらそんなことを言っていた


何でこいつに言うのよ…


自分でもわからない


「そんなこと言ったら岡崎だってお前のことあんま知らないんじゃねーの?」


確かにそうだ


葵は私の過去を知らない


「じゃあどうすればいいの? お互いこのまま過去を隠し通せばいいのかな?」


「今が言うときなんじゃねーの それに気付けたんだからさ」


私も葵に言わなきゃいけないよね…


「あ、ありがとう… 聞いてみる」


「あぁ、お前らならもうわかり合えてるだろな」


雅紀に話して良かった


正直にそう思った


ありがとう…