涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜





「エスパー…?」

「え?
常人だよ?俺。」


常人だったら、見透かしたような言葉を発せるわけないでしょ、なんて心でツッコんで。


「だよね。」


曖昧に笑った。


「30分後、迎えに行くからさ、準備して待ってて。」

「いや、悪いって。」

「いーから。」

「…わかったよ。」


一人にさせないようにしてることなんて、すぐに分かった。

一人で病院に行って、昨日みたいに泣かずに我慢することをさせないように秋山くんは迎えに来ると言ったんだと思う。


「バレバレ、だよ。」