涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜





「怜君…無自覚だとしても残酷だ。」


ーーカシャ


美羽がフェンスを指で掴み、空を見上げ、そういった。


「残酷どころじゃないよ。」


甘えた幼なじみは…

無自覚すぎて

あたしにとっては…


「ただの悪魔。」


鬼畜だとしか思えない。


「悪魔、ねぇ…」


ふぅ、とため息をついて美羽はあたしに視線を戻した。