涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜





初めて本気で突き放した。

傷ついた顔を、あたしがさせた。

怜は何も悪くない。

悪いのは…
怜を好きなあたし、で。

咄嗟につかんだケータイの中。

一度もかけたことのない電話番号を引っ張り出して、発信ボタンを押した。

呼び出し音がなって3コール目。


「…もしもし?」


秋山君の気まずそうな声が、耳元で聞こえた。