涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜





その二つの影は、遠目からみても…


「…ねえ、秋山、君。」

「っ、」

「あの二人…ンッ!!」


"キスしてるよね"


その言葉を口にする前に塞がれてしまった。

重なり合った、あたしのソレと秋山君のソレ。

まるで何も言うな、とでも言うように。

あたしの目には、秋山君の手があって、まるで何も見るな、とでも言うように。