雲ひとつない、青の広がる空を見ていると


「…幼馴染、かあ…」


無意識にそうこぼれていた。


「幼馴染っていいもんじゃねえよな。」


それに同調するように、ポツリポツリと言葉を紡ぐ秋山君に、本当そうだよなあ、と心の中で呟く。


「幼馴染ってこんなに辛いもんだなんて実感させられたの初めてだわ、まじで。」


当たり前に一緒に過ごして。

当たり前に笑いあって。

当たり前だった何もかもは、いつのまにか当たり前じゃなくなった。