涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜




…先生たちも間違い多すぎだから!!

急いで返したいのはわかるけど…


ちらりと美羽の答案用紙に視線をうつす。

配られたときの点数の上に二重線が引いてあり、その下に10点以上プラスされた点数が書かれてあった。



…10点以上のミスは駄目でしょ…




結局、美羽が赤点だったのは、数学と英語。

…まあ、予想通りというところ。


美羽を見ると、ニコニコと笑いながら答案用紙を見つめていて、その肩をポンっと叩く。




「部活、いいの?」




そのあたしの言葉にハッとして、ガタガタと帰り支度を済ませた美羽は、ごめんね、ありがと!!と言いながら、去っていった。


…せわしないなあ…まったく。