涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜




「…そっか。
引き止めて、ごめんね」

「いえ。」



気まずそうにそう笑った。


理解、しがたいということだろう。



「あ、智尋、呼ぶ?」

「…メール、しとくんで大丈夫です」



思い出したようにそういった彼に、お礼をいって、教室に戻ると、美羽はソワソワとした様子で時計を見ていた。


…何してるの、この子。


ちらりと次の授業の確認をすると…

次、数学か…

あ、テスト。


美羽がその状況になっている理由に気付いて笑った。



「みーう!!」

「わっ!?」



ガタン、という大きな音を立てて、立ち上がった美羽は、恥ずかしそうに席についた。



「…いきなり、声かけないでよ、夏希のバカ…」

「ごめんごめん。」