涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜




ストレートで、飾りげの無い言葉。

だけど、それが智尋らしくて愛おしくて。



「っ…」


「ほら、返事は?」


「お、ねがい…しますっ、」




震える声でそう告げた。


智尋のように、真っ直ぐ伝えたいのに、なぜか恥ずかしくて。心が詰まって。




「ていうか…っ、ムード、無い」

「うるさいから。」



おんぶされながら、告白されるとも、告白するとも思わなかった。

おんぶされながら、その人と付き合うなんて思わなかった。




「ムード…っ、」

「うるさいうるさい。
今、恥ずかしいから丁度いいんだよ、馬鹿夏希。」




赤くなった頬も。

口元に持っていった手も。


悔しくなるほど愛おしい。