走って来た方向に向けて、歩みを進み始めた智尋の背中を見つめながら、はあ。と小さくため息をついた。 言い過ぎた、かもしれない。 ていうか絶対言い過ぎた。 額に手を当てて、再びため息をついてから、とりあえず帰ろうと体を立たせる。 ビリビリとした痛みが右足に走る。 「ーっ、」