「そのままじゃ、帰れねえだろ。」 「帰れる、し。」 意地を張ってみても、事実歩くのも辛い今のあたしが、家まで帰れるかと聞かれたら…無理、かもしれない。うん。 そんなあたしの態度にさすがの智尋も気分を害したらしく、不機嫌そうに立ち上がった。 そして、 「ふーん? じゃあ、帰れるんだ? なら、俺は先帰るわ。」 じゃーな。とあたしの顔をみながらニッコリと笑った。