ただがむしゃらに走る。 今、どこを走ってるのか、なんてわからない。 けど、止まるのはいやで。 ただ必死に足を動かしていた。 「あ、赤信号」 赤信号で止まると、少し冷静になった頭で考える。 携帯は、あの日からずっと机の奥にあって。 今すぐに、智尋に電話したくても、その方法がない。 とりあえず家に帰って、携帯を取りにいこう。