涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜




「…夏希。」

「なに?」

「それは、あんたが悪いよ。」



バッサリと言い放った美羽の目は真剣そのもので。

ふざけてでも、馬鹿にしてるわけでもないとすぐに分かった。


薄っすらと頭の中に流れたのは、何ヶ月も前、怜に向かっていったセリフ。



ーー「それは怜が悪い。」





あぁ。あたしも怜のこと、言えないじゃん。