涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜



でも。


「…そこから智尋、おかしく、て…」

「おかしい…?」


おかしい、のは、あたし、で。

智尋だけじゃない。


「怜、に…ばれ、て…」

「…夏希」

「それで…やっと、気付いて。」

「夏希!!」


ーーバシッ。


ぐるぐる、ぐるぐる。

頭の中が、まとまらない中、そう言葉を紡ぐと、美羽は目の前で手を叩いた。

それにハッとして、美羽を視界に映す。