なんで?が頭の中を支配する中、さらりと頭をよぎるあの日のフラッシュバック。


血だらけの怜。

号泣の鞠さん。

一人冷静な顔をして、本当はそんな冷静じゃない…智尋。

病院での出来事もザァアーッと音を立てるかのように頭の中を流れて行く。


「…早く、いこ。」


あんなの…また起こるわけ、ない。

事故なんて頻繁に起こられちゃ、困る。

血だらけの友人の姿を…見たくなど、ない。