「俺たちさ…
どうすれば前に向けるのかな?」
空を見上げながら、ぽつりと零れ落ちた秋山君の言葉に、
「わからない。」
と、率直な言葉を返す。
好きじゃなくなるのがいつかなんて分からない。
明日かもしれない。
一時間後かもしれない。
もしかしたら…10年経っても、20年経っても、変わらず同じ人が好きかもしれない。
あたしたちは、きっと好きな状態で前を向くことなんてできないから。
諦める、という形を取らないときっと区切りをつけることができないから。
分かってるからこそ、どう言葉にすればいいのか分からなくなる。

