夏希【なつき】side


「…は?」

「だぁかぁらぁ!!!!
か、の、じょ、で、き、た!!!!」


ニコーっと笑いながら、その爆弾発言を復唱した幼なじみに、あっそ、と適当に返す。


「夏希冷たい!!!!」

「はいはい、おめでとーございまーす」

「それを冷たいって世間では言うんだよ!!!」


あーそうですか、と適当に返して、目の前にある課題に視線を戻す。


「な、な、な、な…なっちゃぁぁあんっっ!!!!」


すると、突如泣き出した幼なじみにため息をこぼした。


「怜【れい】。」

「うぁあああん!!!!」


だあ、もうっ!!!!


「怜、おいで。」


膝をぽんぽんっと叩きながらそういうとゆっくりと近づいてくる怜。

ぽすっという音を立てて、あたしの膝の上に座った怜は鼻を啜った。

一つしか違わないはずなのに、小さなれいの体はあたしの膝にフィットしていて…

怜に聞こえないように小さくため息をついて、頭に手をのせた。


「怜ごめんね。」


ゆっくりとしたスピードで、ぽんぽんっと頭を撫でていくと


「なっちゃん。
おめでとー…言って?」


振り返って上目遣いをしながら言った怜にキュン死しそうになる。