あのときのあたしが分かっていたことは、 ーー「好きだよ」 そう言って抱き締められた怜の腕の温かさだけだった。 「…怜に告白したよ、あたし。」 「え!?」 「怜も好きだって返してくれた。」 「え!?!?」 ちょ、なんでそんな話進んでるの!?と驚く美羽に笑いながら次の言葉を言った。 「ごめん、だってさ。」