涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜




あくまで…。

あくまで俺の予想、だけど。

鞠と怜君は、恋愛感情をお互いに持っているわけではないだろう。

じゃあ何故あの二人が付き合ってるかとか、それはわからないけれど。


怜君は、夏希が好きだろうし。これは確信を持って言えることだ。

なら…鞠は?

鞠はどうなる?


「ちいくん!!」


そんなことを考えていると、


「鞠…」


驚いたような顔をして、俺の身体を見る鞠が目の前に来て、


「大丈夫!?
どこか悪いところあるの!?」


まくしたてるように、そういった。


「いや、ねえよ。」

「…ほんと?」

「うん。」


なら良かった…と安心した笑みを見せる鞠の後ろに、


「夏希…?」


ボーッとした夏希がいた。