涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜




俺が


ーー「夏希。」


そう呼ぶたびに、不機嫌な顔をした。


ーー「落ち着け。冷静になれ。」


抱き寄せて、耳に口を近づけると、もっと不機嫌な顔をした。


そんなの…好きだといってるようなものじゃないか。



「あー…くっそ…っ、」



わけわかんねえよ、自分。

鞠を散々好きだと言って、想っていたはずだった。

なのに。


ーー「関係ないっていうのならっ、あたしの名前なんて呼ぶな…っ、馬鹿ぁ…」


泣き顔なんて何度も何度も見た。

その顔を見て、切なくなるのは、仲間意識からだって思ってた。

だけど…それは違ったんだ。