「…夏希のこと、すきだろ?」


今日も複雑そうな顔をしながら、そう言うと、ベッドの近くに椅子をおいてそこに座った。


「…。」

「無言は肯定とみなす。」


はい、とも、いいえ、とも言えなかった。

はい、といったら全てバレテしまうし、これ以上嘘をつきたく無かったから、いいえ、とも言えなかった。


「好き、ってことでいいよな。」


そう言いながら笑う秋山先輩は、やっぱり切なげで


「秋山先輩は、どうしてそんな顔して笑うんですか。」


つい、そう問いかけたくなった。