「ごめんな? ちょっと…」 「わっ!?」 ドアの外にいたはずの秋山くんは、あたしの手を引いて、 「えーっと…」 「神奈月【かんなづき】。 神奈月美羽。」 「んじゃ、神奈月ちゃん。 こいつ、借りるね?」 そういって、ぐいっと引かれる手に思わず声を漏らす。 「ちょ、まっ…」