涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜





「夏希。」

「あ…美羽、あけおめ。」

「あけおめ。」


ボーッとしていたら、既にHRは終わったらしく、美羽が目の前に立つのに気付くのが遅れた。


「…携帯は?」

「あー…机の奥に。」


何かを察したような顔を美羽はして、ため息を付いた。


「…冬休み、何があったの?」


…聞かれる、と思った。

だけど、答えたくは、なかった。


「…ちょっと、色々あって。」