涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜






「動いちゃダメ!!」


不安そうに見上げる怜を、ゆっくりとお布団の中に戻し、イスから立ち上がって、怜の横にしゃがみこむ。


「夏希。
夏希夏希。」

「うん、夏希だよ。」

「なつ、き…っぃ…」


ポロポロと涙を流しながら、あたしの名前を呼ぶ怜に、ごめんね、と呟いて頭を撫でる。