涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜





…忘れられてても、いい。

そばにいれたらいい。

ゆっくりと怜の眠るベッドの横にイスをおく。


「怜…」


顔にそっと手を当てると、くすぐったそうに怜は体をよじる。

その姿に微笑んで、吊られてる足に視線を移した。


「足…痛かった、よね…」


そう思うのと同時に、


「生きてて、よかった…っ、」


グッとこみ上げる感情。

もう…それだけで、よかった。