それを聞いた大道寺は、なぜかビックリした感じで私のほうを向いていた。

私は、不思議に思って、

「どうしたの?」

と、聞いてみた。

そうすると、大道寺はハッ!っとし、少ししてから口を開いてきた。

『……………………。いや…、よかったな、心。』

その瞬間、開いていた窓から一気に風が吹いてきてあまりの強さに、私は目をつぶってしまった。
そして、少しずつ止む風に合わせて薄く目を開いていくと、こっちを向いていた大道寺と目が合った。