「高野さ~ん?聞いてますか~?」
私は動けなかった。
「アハハは!!!この女動けね~でやんの!!!バッカじゃない!?!?」
アハハハハハ……――
女の人達の笑い声が聞こえる
どうしよう……
怖いよ…………っ、
見るかぎり、2.3年生が混じった集団なんだと思う
見覚えのある人が何人かいる…
みんな校則違反しまくりで、茶髪の人、下着が見えるぐらいのミニスカをはいてる人、ピアスをしてる人…
よく先生に怒鳴られてるのを見たことがある。
奥では、タバコを吸ってる人もいる。
―ギュ…っ、
私は意を決し、口を開いた。
「なんで…私を呼んだんですか?」
私が喋ったことで、今まで笑っていた人も笑いを止め、この場の空気がシーンとなった。
そして、集団の中でも多分トップの人だろうと思う人が他の人よりも1・2歩前に出て私の正面に立った。
「あんたさぁ……」
彼女は私を睨んだ。
「最近大道寺といる機会が多くない?」
…えっ………?
大道寺…………?
…………っ、
「…そうだけど、それが何……?」
なんで大道寺の話が出るの?
私が呼び出された理由と関係あるの?


