「…名前もないんだね~。ちょっと微妙。」
この空気を先に破ったのは愛美だった。
そして私の手から手紙をとった。
「だよね~。」
私もそう思うよ。
名前もなく、短い文章。
そして綺麗に並べられた、コンピューターで書かれた文字。
変わってるなぁ……――
「心…これ行くの?」
「え?……うん、行くつもりだけど?」
さすがに無視するのはダメでしょ…?
「でも心…」
「なんか用事があって手紙くれたんだから、無視したら可哀相だよ!」
「でも……」
――キーンコーン、カーン!!……
「あっ!チャイム鳴っちゃった!!愛美、急ごッ!!」
「あっ、……うん。」
私はチャイムの音に反応し、手紙を見つめていた愛美の手を引っ張った。


